【文化史・民俗学】
藁算
    ―琉球王朝時代の数の記録法―

栗田文子編
  工藤員功撮影


定価:本体4,500円+税
A5判上製 216頁 写真159・図168
SBN4-87449-238-X C1039

2007年刊
在庫有

沖縄には琉球王朝時代(一一八七〜一八七九年)から、文字を持たない庶民が、藁を結んで、税の徴収や、日常生活に用いた物品の種類や数の記録に用いた。
 優れた情報、伝達の手段である。藁算について最初に研究を行ったのは、明治時代の人、田代安定であり、研究成果は、『沖縄結縄考』として、死後一冊の本にまとめられている。明治三十六年(一九〇三)の人頭税廃止や学校教育の普及によって藁算法そのものが消え、沖縄は貴重な文化遺産を失った。
 一九八〇年代に入って編者は沖縄各地を隈なく歩き、安定の残した資料の欠落部分を補う作業や、記録の復元に務め、一二〇年前の藁算を現代に蘇らせた。(本書は復元した藁算を写真と図で示した資料集)
  
【著者プロフィール】

栗田文子(くりたふみこ)
静岡県沼津市生まれ。千代田女子専門学校(現武蔵野大学)、研究科を卒業。戦後、千代田女学園中学校・高等学校勤務。結びの研究家。自作の結びを国内、台湾・韓国・ドイツなど各種の展示会に出展。
【主要目次】

文(上江洲均)
結びと藁算(萩尾俊章)
ファインダーの向こうに見えたもの(工藤員功)
沖縄結縄と出会って(栗田文子)
標準数記標
米穀数記標
本島南部木材に関する記標・先島貢納布の記標
沖縄本島の数標
藁算の読み方 
図版-復元した藁算集成-
あとがき(栗田文子)
【関連書の紹介】
民俗信仰日本の石敢當

 沖縄協会会長小玉正任著

A5判上製473頁 
定価:本体13,000円+税
ISBN4-87449-133-2 C3039 
2004年刊行

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