【歴史&考古学】
ルネサンスを先駆けた皇帝
 ―シュタウフェン家のフリードリッヒ二世―
 
吉越英之著

四六判 上製カバー 288頁
定価:本体2,500円+税 

ISBN978-4-87449-071-6

 2009年刊行
  在庫有
【内容紹介】

エルサレムをイスラム教徒から奪還した神聖ローマ皇帝フリードリッヒ二世は、ヨーロッパで最初の国法典を制定し、科学や芸術に通じた皇帝だった。その生涯の全貌を描く!

十三世紀初頭、十字軍遠征が盛んなヨーロッパにイスラム文化を受容する皇帝が現れ、当時想像を絶した交渉によるイェルサレムの無血開城を実現する。また南イタリアに強大なシチリア王国を樹立し教皇庁と対立。教皇派は異端者・悪魔と攻撃し、皇帝派は救世主皇帝と崇め存亡をかけた戦いへと発展し、三度破門される。
一方で学問や詩作に情熱を燃やし、自らも近代的な鳥類学書を執筆し、宮廷は文化の中心地となる。その活動は十二世紀ルネサンスを十四世紀ルネサンスへ引き渡す役割を担い、政治行動とともに後の西欧の文化や国家の形成に多大な影響を残した。しかし彼の死とともに王国も家系も消滅し、中世の終焉を早めた彼は、謎の多い人物とされてきたが、ここにその生涯の全貌を明らかにする。

【著者プロフィール】

1937年生まれ。東京都出身。千葉工業大学卒業。東京大学生産技術研究所、マックス・ブランク金属研究所(ドイツ)、東北大学選鋼製錬研究所で酸化鉄の反応機構の研究に従事ISO鉄鉱石物理試験専門委員会国内委員会委員長、千葉工業大学講師を歴任。工学博士。
【主要目次】

プロローグ

ドイツ・イタリアの政治状況


神聖ローマ帝国皇帝への道
  謎に包まれた少年時代/シチリア王誕生/ドイツ遠征/ブーヴィーヌの戦いとドイツ平定/
  ドイツ王戴冠/教皇による皇帝戴冠

シチリア王国平定
  王国の政情と皇帝の統治構想/カプアの布告/反抗領主とサラセン人/ナポリ大学創設と/
  官僚の養成/対立の始まりと十字軍/ロンバルディア問題

【図書新聞書評 2010年5月8日】

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