【文化史・民俗学】
明治歌舞伎の成立と展開
   


 漆澤その子著
  

A5判上製箱入り 336頁
定価:12,000円+税
ISBN4-87449-090-5 C3074

2003年刊行
在庫有
【内容紹介】

明治期の歌舞伎の歩みを劇場・狂言・役者の3つの要素から検証し、現在も色褪せることなく見物客の心をとらえて離さない歌舞伎の魅力を明らかにする。

歌舞伎は、現実には果たすことのできない願望や欲望を具現化していく場である。
見物客の視座から、明治歌舞伎の歩みを劇場・狂言・役者という「戯場国」を構成する三つの要素から検証し、その時代的特徴を究明。歌舞伎が「国劇」へと展開していく軌跡を明らかにする。
【著者プロフィール】

漆澤その子(うるしざわ そのこ)
1970年東京都生まれ。1993年筑波大学第一学群人文学類卒業。1999年筑波大学大学院博士課程歴史・人類学研究科単位取得退学。2001年博士(文学)。現在、武蔵大学人文学部助教授
【主要目次】

序 章 問題の所在
  一 明治歌舞伎という世界
  二 研究の目的と方法
  三 本書の構成と概観
第一章 戯場国の変革
 第一節 劇場の改革
  一 12世守田勘弥の野心
  二 明治の御代の劇場
  三 守田座の劇場改革
  四 舞台構造の変革と見物客の視線
 第二節 文明の証し
  一 新富座の新開場
  二 「国人が開明に進むの一証」たる劇場を目指して
  三 文明化への道程
  四 上等社会の一大遊観場として
 第三節「河原の余臭」の下で
  一 見物客のみた新開場式
  二 心の開化を求めて
  三 役者の品行
  四 明治歌舞伎の役者として
 第四節 歌舞伎座開場への道程
  一 勘弥の転向
  二 劇場改革がもたらしたもの
  三 天覧芝居の顛末
  四 改良芝居の場として
第二章 演劇改良への潮流
 第一節 見物客にみる開化への視座
  一 「教ヘノ一端トモ成ルヘキ筋」への志向
  二 文明開化の芝居への視座
  三 筋立への視座の醸成
索引
【関連書の紹介】
出雲神楽の世界   ―神事舞の形成
   勝部 月子著  A5版カバー上製・268頁
 
 定価:本体8000円+税
  ISBN4-87449-243-7 C3039


 ◆TOPへ ◆ 新刊案内  ◆近刊案内   ◆書名検索   ◆常備店  ◆注文について