【文化史・民俗学】
民具の伝承
   

小野重朗著


A5判並製 302頁
定価:本体4,000円+税
ISBN4-87449-157-X
 
1985年刊
在庫有
【内容紹介】

先に『南九州の民具』を著わし、すぐれた民具誌として、わが国民具研究に先鞭をつけた著者が、南九州や沖縄・奄美の古い民具を探り、人々の生活とのかかわりや地域性から民具の変遷をたどり、どのように伝播し伝承してきたかをたずねた成果である。とくに一つ一つの民具の分布を示す地図と、今はすでに見る事の出来ない使用状況を示す数々の写真は本書の大きな特色となっている。 
【主要目次】

T 基本的農具
鹿児島の畑三毛作と農具
 一 畑三毛作の事例
 二 畑三毛作とその農具
メグイボウとサーシ
 一 メグイボウ
 二 サーシ
 三 結び
サーシという名の脱穀具
基本的脱穀民具
 六つの脱穀具と分布地図
 分布地図から考える
麦打ち道具
 一 木臼と石と
 二 麦打ち棚
 三 ス
 四 打ち板
草ムシロ聞き書き

U 原始漁法と民具
奄美のカキ(石干見)
 一 奄美大島のカキの分布と伝承
 二 奄美大島のカキの概観
 三 奄美のハジについて
出水地方のスキ(石干見)
川内川中流のアバ漁
 一 アバとウケ
 二 アバと鮎漁
 三 支流のスアバ
 付 コシキ作り
原始川漁法としてのハジとヒビ
 一 川内川の漁法とヒビ・ハジ
 二 南九州におけるヒビ・ハジの分布
 三 ヒビとハジをめぐって


V 人体による運搬
南西日木の頭上運搬をめぐって
 一 薩摩半島の頭上運搬
  二 南西諸島の頭上運搬
 三 南西諸島の運搬概略
 四 幾つかの考察
南西日本の負い縄の分布と系譜
 一 二種の負い縄と分布
 二 もう一つの負い縄
 三 負い縄の系譜
南西日本のカリコ(負い梯子)をめぐって
 一 負い梯子の二種
 二 負い梯子の分布の問題
 三 負い梯子の成立
W 南島の墓形
奄美大島の板石墓・積石墓
 一 板石墓事例
 二 板石墓概要
 三 積石墓事例
 四 積石墓概要
 五 板石墓・積石墓・洞穴墓の関係
 付ある祝女の墓
喜界島のムーヤとヤバヤ
沖縄先島の板石墓・積石墓
 一 八重山の積石墓
 二 宮古の板石墓
 三 南島の板石墓・積石墓
あとがき―民具地図のこと


【関連書の紹介】
増補版 十五夜綱引の研究
  
小野重朗著
  A5判上製286頁
  定価:本体4000円+税 ISBN4-87449-155-3 
九州の民家  有形文化の系譜(上)
   小野重朗著
  A5判並製/216頁
  定価:本体3000円+税 ISBN4-87449-156-1

かごしまの民具
 鹿児島民具学会編
 B5判上製 452頁
 定価:本体14563円+税 ISBN4-87449-216-9

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