【文化史・民俗学】
鑪と刳舟(たたらとくりぶね)
    


石塚尊俊著


A5判上製 432頁
定価:本体6000円+税
ISBN4-87449-224-X C3039

2003年刊
在庫有
【内容紹介】

タタラ製鉄の現場を求め、中国山地の製鉄所を訪ねる。洋鉄の抬頭に伴い、次々と火を消していった古来の製鉄技術を追究。第二次世界大戦中からタタラに関わった人々に製鉄技術、材料、工程、生活、信仰、習俗、伝承などの幅広い分野にわたる証言を記録。 
刳舟の項では今に残る刳舟を訪ねて日本を縦断。ソリコ・モロタ・トモドの製作工程を残り少ない舟大工の協力を得て再現。図と写真で綴る貴重な記録である。
【著者プロヒィール】

石塚尊俊(
いしづかたかとし)
1918年島根県生まれ。国学院大学大学院博士課程単位取得、文学博士。島根県教育委員会文化財主査。広島修道大学人文学部、大学院教授等。著書に「西日本諸神楽の研究」「神去来」など。
【主要目次】

主な内容
 
金屋研究三稿
序章(日本列島の鉄産地・中国山地の鑪製鉄)/鑪師と鍛冶屋(採鉱冶金の人たち・鑪師・鍛冶屋)/金屋の伝承(金屋の生態・金屋降臨譚・鑪における禁忌・呪術)
菅谷鑪調査報告書
鑪梗概(タタラの語義と沿革・出雲の菅谷鑪・その山内施設)/鑪の技術(鉄穴流し・炭焼・本床釣り・鑪吹き)/山内生活(衣食住・人生儀礼・年中行事・社祠と祭り)/新菅谷鑪について
鑪採訪記
鑪採訪事始め(奥出雲を行く・伯耆日野川の上流・播洲千種の奥・八雲鑪三度)/菅谷鑪一四代の村下−堀江要四郎翁旧事談


 
刳舟
刳舟梗概
刳舟の研究/刳舟の残留と痕跡(北海道の刳舟・奥州の刳舟・出羽・北陸の刳舟・北陸海岸の刳舟・若狭湾周辺の刳舟・中部湖・川の刳舟・中部山陰の刳舟・長門・肥前の刳舟・南島の刳舟)
ソリコ
梗概(構造と名所・用途と利点・消長)/製作工程(大工とその系統・工程の梗概各説一、大根島吉岡理一郎の伝・各節二、下意東、渡部義正の伝)/採訪記−越前岬の同胞たち−
モロタ
梗概(名義と史的意義・構造と名所・用途−諸手船神事・製作に関する記録)/製作工程(緒言・荒木取り・仕上げ)
トモド
梗概(名義・構造と名所・用途と利点)/消長(トモドに関する文献・隠岐島における藩政時代の船種・トモドの分布と変遷・消滅前の生産機構)/製作工程(大工とその系統・工程の梗概・各説一、浦郷渡吉幸の伝・各説二、島後油井の伝承)
附 矧舟三橋(島根半島の矧舟と舟大工・大社町舟木大工の話・隠岐島のカンコ)
掲載文解説
索引






【関連書の紹介】
神去来
神を迎え、お祭りをし、送り返すという原始以来の去来の思考は、年中行事の形となって伝わっている。季節とともに去来する神々、残された様々な習俗の中に、日本古来の信仰を見る。

石塚尊俊著

A5判上製432頁
定価:本体6000円
ISBN4-87449-223-1 C3039
1995年10月刊

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