【アジア文化叢書】 | |
黄金の四角地帯 ―シャン文化圏の歴史・言語・民族 新谷忠彦編 A5判上製 336頁 別丁地図付 定価:本体9,000円+税 ISBN4-87449-166-9 C3039 1984年刊行 在庫有 |
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【内容紹介】 | |
ビルマ・タイ・ラオスの三国が国境を接するあたりは、アヘンの売買や密貿易、そして国籍不明の武装集団などが横行する、悪名高き黄金の三角地帯 ≠ニして世界に知られる。 黄金の四角地帯 ≠ニは、その三角地帯と中国雲南省の一部を結んだ地域をいう。そこには、多民族が行き交い、さまざまな言語が交錯し、中心に行くほど民俗と言語が複雑にからみ合っている。この、国家の粋を越えたアジア的多民族交流文化圏をシャン文化圏と呼ぶ。本書は、この黄金の四角地帯≠ノ魅せられた言語・歴史・民族の学者たちが同じフィールドを、共に歩いて得た成果を記したものである。 |
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【編者プロフィール】 | |
新谷 忠彦(しんたに ただひこ) 1946年生まれ。パリ高等研究院(EPHE)第六部修了。現在東京外語大学アジア・アフリカ言語文化研究所教授。シャン文化圏を中心とした東南アジアやメラネシアなどの言語音変化とその背景を探求。 |
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【主要目次】 | |
第一章 「シャン文化圏」の概念が提唱するもの・・・・・・・・・・・新谷忠彦 コラム@ ミス・エンの行方とゼニオロジー・・・・・・・・・・・・・・・・・・新谷忠彦 第二章 言語から見たシャン文化圏の民族とその分布・・・・・・・新谷忠彦 タイ諸語・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・宇佐美洋 チベット・ビルマ諸語・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・澤田英夫 カレン諸語・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・加藤昌彦 モンクメール諸語・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・小坂隆一 コラムA カレン系言語の文字・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・加藤昌彦 第三章 シャン文化圏からみたタイ史像・・・・・・・・・・・・・・・・・・・石井米雄 コラムB 仏教教理試験・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・石井米雄 第四章 ラーンナーの歴史と文献に関するノート ― チェンマイの誕生をめぐって・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・飯島明子 コラムC 新築祝い・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・C・ダニエルス 第五章 タイ系民族の王国形成と物質文化 ― 十三〜十六世紀を中心にして・・・・・・・・・・・・・・C・ダニエルス コラムD 橋を渡して娘の幸福を祈る・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・C・ダニエルス 第六章 シプソンパンナーの交易路・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・加藤久美子 コラムE 樟脳の製造・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・C・ダニエルス 第七章 (座談会)シャン文化圏の歴史と言語をめぐって 石井米雄/新谷忠彦/C・ダニエルス/宇佐美洋 |
【関連書の紹介】 | タイ文化圏の中のラオス―物質文化・言語・民族― 新谷忠彦・クリスチャン・ダニエルス・園江満(編) A5版上製 404頁 定価:本体9,000円+税 ラオス北部の環境と農耕技術―タイ文化圏における稲作の生態 蕭 紅 燕 著 A5判上製437頁 本体10000円 西南中国伝統生産用工具図録 |
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