【文化史・民俗学】
福祉のための民俗
    ―回想法のススメ

岩ア竹彦・編著

定価:2,500円+税
四六判 274頁
ISBN978-4-87449-242-0

2008年刊
在庫有
書評・読書新聞で取り上げられました。書評

  
回想法を用いて、高齢者のメンタルケアを今俗学・民具学・博物館学の立場で考える

【回想法とは】 昔懐かしい生活用具などを用いて、自分達が体験したことを語り合ったり過去のことを思い巡らすことで、脳を活性化しいきいきとした自分を取り戻そうとする療法です。昨今福祉の現場でも、民具・民俗学や生涯教育の一環とした町づくりなどと結びつき、回想を促す手段として大きな注目を集めています。また、回想法の場で高齢者と子どもが時間と空間を共有することは、高齢者に元気を与え、子どもの情操教育にも効果があります。本書は民俗・民具・博物館学の立場から「回想法」を素材に、自由な立場で「老い」「記憶」「メンタルケア」「福祉と文化のコラボレーション」を論じ、新たなる民俗学の役割りを提示する。
【著者プロフィール】

岩崎竹彦(いわさきたけひこ)

1958年和歌山県生まれ。成城大学大学院文学研究科日本常民文化専攻修士課程修了。熊本大学五高記念館准教授。共著に「瑞穂の国・日本」など。


【主要目次】

はしがき                 岩ア竹彦
T 人生と回想
  人生と回想               野村豊子
  
U 福祉と文化のコラボレーション
  回想法と民俗学・博物館         岩ア竹彦
      ―キーワードは回想法、そして民俗・民具・博物館―  
  「回想」と「民間伝承」          岩井宏實
  なじみの生活環境            岩城晴貞
     ―「文化と「福祉」の融合をめざした博物館―
  コラム 回想法―沖縄での実施例―    波平エリ子
  コラム 民具を通して喜びをみた 松井勅尚・葛西紀行
     ―飛騨の山樵館の「レンタル民具パック」―      
  コラム 亀岡市文化資料館の民具貸し出し事業     加藤絵美

V 老いと回想法
  歴史にみる老いの価値           遊佐教寛
  想起することと忘却すること
     ―社会学からみた「記憶」―  岩井 洋
  コラム 記憶と記録      岩ア竹彦

W 回想法とメンタルケア
  あなたの笑顔がみたくて   児嶋利津子
  コラム 福祉の現場から   永田 操
  コラム「そらとぶ少年」の回想         平田隆邦
  コラム 回想法のテーマと材料・道具例      岩ア竹彦
 
あとがき            岩ア竹彦


【書評】

【関連書の紹介】 環境の文化誌  ―地域文化の形成―
   岩井宏實著 A5判上製 273頁
   定価:本体6000円+税  ISBN4-87449-225-8
京文化と生活技術―食・職・農と博物館
  印南 敏秀著
   写真250葉/挿図73三図/表七  A5判上製・カバー装・484頁
   定価:本体9500円+税 ISBN978-4-87449-136-2 C3039
日本の食と こころ  ―そのルーツと行方―
  國學院大學日本文化研究所編
  定価 3200円+税 A5判上製240頁
  iSBN4-87449-233-9 C0039

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